生協総合研究所とは

理事長挨拶

代表理事 理事長 中嶋康博
代表理事 理事長 中嶋康博

 2025年度は、第10次中期計画の最終年であり、その仕上げに取り組むとともに、次期計画を見据えた総括を行う一年でした。現在の中期計画では、前期第9次期間中のコロナ禍での試行錯誤を経て、生協組合員・役職員と研究者との橋渡しの再構築やコミュニケーション強化を目指し、その着実な推進に努めました。以下では、本年度の主な取り組みを6つ紹介いたします。

 第一に全国研究集会は「超高齢社会において生協が果たすべき役割を考える」をテーマに開催し、買い物難民の解消など、生活困難に直面する高齢者をいかに支援していくかについて、生協陣営の取組だけでなく、他の民間の事業活動も紹介しながら、課題解決の道を議論しました。当日の来場、オンライン参加および後日のオンデマンド視聴をあわせて、487名の参加があり、例年より多くなりました。

 第二に公開研究会は、こちらも来場・オンライン併用により6回開催し、総計で当日会場に129名、オンラインで342名の参加、事後にオンデマンドで275名に視聴され、全国各地から幅広い参加をいただきました。

 第三に常設研究会は、コロナ禍明けの2022年度に発足させた3つの研究会が2025年度を最終年度として活動を締めくくりました。「社会的連帯経済研究会」では2025年度世界社会的連帯経済フォーラムに研究員を派遣し、そのことを公開研究会で報告しました。「社会参加とネットワークに関する研究会」は、これまでの成果を2026年度に書籍化すべく取りまとめ作業を行いました。「市民活動支援研究会」はこれまでの研究成果についての公開研究会を行いました。また第20期を迎えた「生協共済研究会」については2025年度に4回開催しました。

 第四に助成・表彰事業として、生協総研賞は、くらしと生協に関する研究を奨励する「表彰事業」と「助成事業」を実施しました。アジア生協協力基金は、国際協力助成企画5件、一般公募助成企画8件を対象に助成しました。前年度に現地の政情が不安定であったことから延長を認めた取組についても実施することができました。

 第五にJ-STAGEを利用した『生活協同組合研究』『生協総研レポート』のデジタルアーカイブ化を進めています。閲覧や論文ダウンロードの件数は大幅に増加しています。

 第六に令和7年度厚生労働省社会福祉推進事業での「地域共生社会の実現を目指した単身世帯等を対象とした生協の関わり方についての調査研究事業」を実施しました。現役世代の「単身世帯」と「無配偶者」に着目して、これらの層の貧困リスクや孤独・孤立リスクを把握し、そこでの生協の役割や優位性を検討しました。得られた調査結果も踏まえながら、2026年度に研究会を立ち上げます。

 2025年は国際協同組合年でありました。『生活協同組合研究』ではIYC2025特集企画として1年間通して毎号で、協同組合の価値を深める実践の紹介をしました。協同組合の意義を再確認し発展させていく地道な研究活動も積み重ねながら、「生協のシンクタンク」として一層活発な研究活動を進めてまいります。皆様の変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。